世界三大高香紅茶と呼ばれるキーマン紅茶の特等品、紅茶の発祥と言われる正山小種などの紅茶、茶本来の姿を残した人気の白茶は白毫銀針と白牡丹を、また、日本でも有名なプーアル茶をご紹介します。いずれも個性の強い形状、色香味を備えた中国茶ならではの楽しみがある茶葉です。
◆中国の紅茶・白茶・黒茶について
紅茶
茶葉を置いておくと酸化が進み赤く色づきます。茶葉の場合はこの酸化現象を発酵と呼び、紅茶は人工的に条件を整え発酵を促進させた全発酵茶のひとつです。紅茶の発祥は中国福建省は武夷山の正山小種(ラプサンスーチョン)だと言われています。これがヨーロッパに伝わり人気を博しインドなどで盛んに栽培されるようになります。一方、やや後発の安徽省キーマン紅茶は現在もダージリン、ウバと並び世界三大紅茶に数えられる存在。キーマン香と呼ばれるバラになぞらえられる芳醇な香りが特徴です。天香ではこの他に烏龍種を全発酵させた台湾紅茶も取り扱っています。
白茶
白茶は微発酵茶などと呼ばれ、採摘後、静置する時間が比較的長く、この過程で質の良い香りが生み出されます。香りや味わいには東方美人や紅茶に共通する気品があり大変おいしいお茶です。天香では白茶発祥の地である福建省福鼎市の白毫銀針と白牡丹、いずれも白茶を代表するにふさわしい茶葉を販売しています。
黒茶
紅茶同様、全発酵茶に分類されますが、工程が異なり菌による発酵過程を経るプーアル茶は黒茶と呼ばれることもあります。プーアルとは内陸の雲南省南部の地名で、かつてこの地にあったプーアル府に近隣の茶葉が集まったことからプーアル茶の名前で呼ばれています。
プーアル茶も歴史は古く、プーアルを出たお茶は茶馬古道と呼ばれたルートを経て、チベットなどへ運ばれており、清朝の時代には皇帝にも愛され献上されていました。黒茶は雲南省以外の地でも広く作られ、その製法や性質はさまざまですが、内陸の少数民族はもちろん、現在では健康茶としても広く愛飲されています。