日本では中国茶と言えば烏龍茶を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。烏龍茶は、発酵させない緑茶と発酵度の高い紅茶の中間、青茶と呼ばれる種類のお茶で、福建省や台湾が名産地。当店では親しみがあり香りや味のバリエーションが豊富な台湾の烏龍茶を買い付け販売しています。
◆烏龍茶について
中国のお茶全体からみれば僅かに1割程度の生産量ですが、日本ではやはり烏龍茶こそ中国茶の代名詞。ペットボトルや中国料理の店で出てくるもの、と馴染みの薄い方は、その香りと味わいのバラエティに驚かれることでしょう。
地域としては福建省・台湾での生産が多く、年間の気温や朝夕の温度差、霧の発生と日照時間といった自然条件が烏龍茶の生育に適していることから、高い山で生産されたものが珍重されています。そのため、阿里山のような特定の地名のほか、高山茶という名をつけて販売されているものもあります。
烏龍茶を入れる際は、陶器製の茶具が良いと言われます。陶器に含まれる鉄分などが香りや味に作用し、苦みを抑えたまろやかな味になるためです。一方で、陶器自体が香りを吸着するため、独特な香りがする烏龍茶の場合には、必ずしもおすすめしません。 陶器の茶具はその個性もさまざまで、また使いこむうちに味わいを増すので烏龍茶のおともにひとそろいの茶器を用意してみるのも中国茶を楽しむひとつの方法ではないでしょうか。